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日本初「ゼロエネルギー」ホテルに注目 太陽光で地方創生 愛媛

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屋根の上に太陽光発電パネルを敷き詰めた「いとまちホテルゼロ」。後方に石鎚山がそびえる=愛媛県西条市で2023年9月24日午前6時34分、太田裕之撮影 拡大
屋根の上に太陽光発電パネルを敷き詰めた「いとまちホテルゼロ」。後方に石鎚山がそびえる=愛媛県西条市で2023年9月24日午前6時34分、太田裕之撮影

 愛媛県西条市朔日市で2023年5月、太陽光発電と省エネにより実質的な電力消費ゼロを実現した「ITOMACHI HOTEL 0(いとまちホテルゼロ)」が開業した。人口減少が進む中、再生可能エネルギーを生かした新たな「まちづくり」で地方創生を目指すプロジェクトの一環だ。企業が主体となった取り組みとして注目され、県内外からの視察も多い。【太田裕之】

 「いとまち」と名付けられたプロジェクトの発起者でホテルを開設したのは、半導体関連メーカーで再エネ事業も展開するアドバンテック(東京)。西条市出身の山名正英社長が「創業の地の活性化に役立ちたい」と構想。建築家・隈研吾さんの協力を得て、17年にプロジェクトが始動した。

 20年に開業したマルシェとレストランの建物は140キロワットの太陽光発電を備え、災害時には3日間300人分の非常用電源・水・食料を提供する避難拠点の機能も果たす。ホテルの太陽光発電は300キロワットの規模で、「ZEB(ゼロ・エネルギー・ビル)」として最高レベルの認証を取得した日本初の「ゼロエネルギーホテル」だ。

 地元住民が多く利用するマルシェとレストランにホテルが加わったことで、市内外の新たな交流、にぎわいに発展することが期待されている。「脱炭素の取り組みと地方創生の新たな形を成功させ、西条の豊かな未来を内外の人たちとつくっていきたい。この『いとまち』をモデルに、他のまちの課題解決にも役立てたら」と同社。県内外から行政や教育機関、企業や地元自治会などの視察や見学、内覧の希望が寄せられ、2週間に1組ほどのペースで受けているという。

 9月には県立宇和島東高校国際協力部の部員15人が、持続可能な企業の取り組みの例として見学。広い窓からの採光など、照明や空調の効率化の工夫や、地産地消で健康に配慮したランチに触れた。引率した顧問の楠和仁教諭は「学校としても地域課題の解決に力を入れており、愛媛での取り組みを肌で感じてくれた」と話した。

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