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米中首脳、国防対話再開で合意 最大の懸案・台湾問題では応酬も

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首脳会談を前に握手を交わす米国のバイデン大統領(左)と中国の習近平国家主席=米西部カリフォルニア州ウッドサイドで2023年11月15日、AP 拡大
首脳会談を前に握手を交わす米国のバイデン大統領(左)と中国の習近平国家主席=米西部カリフォルニア州ウッドサイドで2023年11月15日、AP

 バイデン米大統領と中国の習近平国家主席は15日、米西部サンフランシスコ近郊で会談し、国防当局間の対話を再開することで合意した。米政府高官によると、中国の新たな国防相が決まり次第、国防相会談を行う。人工知能(AI)のあり方に関する政府間協議の開始や薬物対策で作業部会を設置することでも合意。関係の安定化に向けて双方が歩み寄った形だが、米中の最大の懸案の台湾問題では応酬となった。

 両首脳はサンフランシスコ中心部から南に約40キロの町、ウッドサイドにある歴史的な邸宅で会談した。バイデン氏は会談冒頭で「我々の競争が衝突に転じないようにしなければならない」と述べた。習氏は「地球は中国と米国を受け入れることができ、それぞれの成功は互いにとってチャンスだ」と応じた。

 会談は昼食会も含めて4時間超に及んだ。米政府によると、国防当局間の対話は、海上などでの不測の事態を防ぐための軍事海洋協議協定(MMCA)など三つを再開する。2022年8月にペロシ米下院議長(当時)が台湾を訪問し、猛反発した中国側が対話を停止していた。

 AIに関しては、専門家も交えて両政府間でリスクや安全性の向上について協議を始める。米国内で乱用が社会問題となっている合成麻薬「フェンタニル」に関しては、中国での原料の製造や輸出の取り締まり強化に向けた作業部会を設置する。

 このほか、米中間の航空便の大幅増などでも一致。気候変動対策などでの協力や、イスラエルとイスラム組織ハマスの戦闘、ロシアによるウクライナ侵攻への対応も議論した。

 一方で、来年1月に総統選がある台湾を巡っては双方の溝が浮き彫りになった。バイデン氏は中国が台湾の選挙に干渉しないよう警告。台湾海峡の「平和と安定の重要性」を強調した。新華社通信によると、習氏は「(台湾問題は)中米関係における最も敏感な問題だ。台湾を必ず統一する」と主張。米政府高官によると「(数年内の軍事行動の)計画はない。誰も私にそのような話をしていない」と語ったが、武力を行使する可能性がある「条件」にも言及したという。

 バイデン氏は会談後、単独で記者会見を開き「これまでで最も建設的で生産的だった」と成果をアピールした。その上で「今後数カ月間、私と習氏を含めてハイレベルな外交を双方向で維持し追求する」と述べた。米政府によると、軍備管理や核の不拡散、海洋問題、輸出管理などの分野で高官級で協議を続けるという。

 首脳会談は15日に開幕したアジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議に合わせて行われた。両首脳は22年11月にインドネシアで会談したが、それ以降は電話協議も含めて対話は実施されていなかった。【ウッドサイド鈴木一生、北京・岡崎英遠】

米中首脳会談の主な合意事項

・国防当局間の対話再開

・人工知能を巡る政府間協議の開始

・薬物対策で作業部会の設置

・気候変動対策での協力

・米中間の航空便の大幅増

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