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戻ったはずの海鳥が… 噴火10年 変わり続ける西之島の自然

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噴火から10年となる西之島。断続的な火山活動で島は大きく成長した。周囲に他の島はなく大海原が広がっている=東京都小笠原村で2023年10月30日午前9時43分、本社機「希望」から手塚耕一郎撮影
噴火から10年となる西之島。断続的な火山活動で島は大きく成長した。周囲に他の島はなく大海原が広がっている=東京都小笠原村で2023年10月30日午前9時43分、本社機「希望」から手塚耕一郎撮影

 小笠原諸島・西之島は、一番近い陸地まで130キロも離れている絶海の孤島だ。人間や他の島の影響を受けず、島の生態系の移り変わりをリアルタイムで検証できる世界で唯一の場所とされる。この10年繰り返す噴火で、西之島の動植物はどう変わってきたのか。

爆発的噴火で生態系「リセット」

 「本当に(変化の)予想がつかない島だ。何が起こってもおかしくない」。森林総合研究所の川上和人・鳥獣生態研究室長(鳥類学)は今年9月、環境省の調査に参加した際に目の当たりにした西之島の様子に驚きを隠さない。海鳥やその巣が激減していたのだ。

 東京の南約930キロ、海鳥の繁殖地として知られていた西之島の近くでは2013年11月、火山噴火で新島が誕生し、その後旧島と一体化した。わずかに残った旧島の陸地や冷えた溶岩の上でカツオドリやクロアジサシなどの海鳥が営巣を続けていた。島の面積が広がったことで、噴火前よりも生息数が増えた種もいた。

 そんな中、19年12月から20年8月にかけて爆発的噴火が起きた。島の陸地の全てが火山灰に覆われ、新たに形成されつつあった島の生態系は「リセット」された。海鳥は一時島を離れた。

環境に適応していた海鳥…

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