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イスラエル・ハマス戦闘

パレスチナ自治区ガザ地区を支配するイスラム組織ハマスが2023年10月7日、イスラエルへの戦闘を開始しました。

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緊迫のガザ、支配するハマスとは 抵抗運動「自由、独立まで」 トンネルや人質、権限分散など徹底抗戦

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錦田愛子・慶応大教授
錦田愛子・慶応大教授

 パレスチナ自治区ガザ地区を支配するイスラム組織ハマス。地下に張り巡らしたトンネルを駆使して徹底抗戦する構えだが、イスラエル軍は100カ所以上の出入り口を破壊し、攻勢を強める。イスラエルの閣僚が核使用の可能性に触れるなど情勢は緊迫する。ハマスとはどんな組織なのか。果たして、この危機に出口はあるのか。

 イスラエル軍が侵攻したガザ地区最大都市のガザ市中心部に位置する「シファ病院」。この地下にハマスの司令部があるとみて、病院への本格攻撃に踏み切る可能性が取り沙汰される。同地区最大の病院には多数の負傷者や避難者がいるとされる。イスラエル側に発見、攻撃されにくくするため、トンネルの出入り口は病院や学校、モスク(イスラム教礼拝所)などの民間施設に設置され、トンネル内部には武器、弾薬庫のほか、有線電話網が設けられているといわれる。ハマスは10月7日のイスラエルへの一斉攻撃で拉致した多数の人質をトンネル各所に拘束している模様だ。中東の衛星テレビ「アルジャジーラ」によると、ハマスの指導者イスマイル・ハニヤ政治局長は1日の演説で「パレスチナ人が自由、独立、帰還の正当な権利を得る」まで抵抗を続けると述べた。

 そもそもトンネルはなぜ掘られたのか。イスラエルは2007年、テロ防止などを理由としてガザ地区に分離壁を建設。以来、ガザ地区は人やモノの出入りが厳しく制限された「天井のない監獄」と呼ばれるようになっていく。封鎖状態が生み出したのが地下のトンネルだった。困ったガザ地区の住民たちが資金を持ち寄って、壁の地下を掘り、エジプトから生活物資を「密輸」するようになった。

 ガザ地区を調査研究で訪れたことがある錦田愛子・慶応大教授(現代中東政治)が話す。「トンネルは当初、食料、燃料、医薬品などの運び込みに使われていました。エジプトがハマスの出身母体、イスラム組織ムスリム同胞団主体のモルシ政権のころは黙認されていましたが、14年に同胞団に厳しいシシ政権になってからは、大半のトンネルが破壊されました。私は15年に周辺を訪れましたが、トンネルを破壊するダイナマイトの音が鳴り響いていました」

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